いたずらを通して学ぶ
2024/08/02
子どもたちは好奇心旺盛で、毎日が冒険の連続です。大きくなるにつれて、人との関わりも増え、いたずらも広がっていきます。親御さんにとって頭を悩ませることもあるかと思いますが、いたずらがどんな学びにつながっていくのか見ていきたいと思います。
目次
いたずらを通して学んでいる
0~6歳頃はあるものに興味を持ち、集中して何度も同じことをする時期であり、非常にエネルギーが活発で好奇心が旺盛です。失敗は恐れず、失敗をしても忘れてしまうため、何でも自分でやろうとします。何でも自分でしようとすることは自主性や積極性の基本となってきます。ただ、時には自分の能力を超えたことをしようとするため、怪我につながることもあります。いたずらをしている子どもたちの目はキラキラしていませんか?これは大脳が反応しているサインです。乳幼児期の脳の発達においては、大脳を刺激し、興奮する働きを高めることが大切と言われています。大脳が育っていないと、興奮を抑制する働きも育たないため、自分で自分のコントロールをすることができません。いたずらが大好きな時期は、脳が急速に発達している状態なのです。
いたずらは大目にみるべきなのか
「いたずら」=「悪いこと」は大人の解釈だと言えるでしょう。困らせたくてやっているわけではないため、見守ることも大切です。危険につながることやすごく困ることにつながる場合は、それができないように予防しておきましょう。ただ、想定外の行動をしたときには、それをするとどうなるかを具体的に伝え、短くビシッと叱るようにします。1回で理解してもらうには難しいこともあるかと思います。重大なことにならないよう注意が必要です。いたずらには見守る「いたずら」と厳しく叱ってとめさせなければならない「いたずら」があるということです。
例えば…
高いところから傘を広げ飛んでみることで、飛ぶことができないという学びにつながります。大人が「飛べない」と言ったところで、理解はしていません。自分で行動して学んでいくのです。他にも、車のハンドルの真ん中の部分を押し、クラクションが本当になるのか実験してみたり、トイレの扉についているところを回し、出られなくなることで、鍵が閉まるということを学んだりします。トイレの扉に挟まっている姿に「何をしてるの?」と聞いたところ「どれくらい開いていれば出られるか確かめてた」と返ってきたときには面白くて、笑ってしまったこともありました。ティッシュを全部出してしまうなどのいたずらは大人を悩ませることもありますが、大人になって当たり前に理解できることを平気で実験することには、時にはクスッと笑えてしまうこともあり、子どもの可能性の広さに驚くことも少なくありません。
いたずら遊び
子どもたちは自分で確かめることのできないことは大抵信じます。「クリスマスの夜にちゃんと寝ている子にだけサンタさんがくるんだよ」と言うと「そうか」と子どもは寝てくれます。ただ、確かめることができないことで、あまり大きな嘘はつかないほうがいいでしょう。できることなら自分で確かめることができるようにすることが大切だと思うからです。自発的な探求のために、実験、想像、創造が豊富にあるいたずら遊びを十分にさせてあげることで、自立にもつながっていくことでしょう。